中国の日常をご紹介

夏茶② 「菊茶を始めとする花茶」

2011年 08月 22日

 最近、色々と忙しく更新が滞りがちになっておりますが、どうかご容赦ください。

さて、今週は「菊茶を始めとする花茶」についてお届けします。

花茶の由来は、良質でない茶葉に花の香りを染み込ませて飲みやすくするために開発されたものです。

その歴史は、宋の時代にはもう既に花茶の原型があったといわれていることから、お茶の中では比較的新しいといえます。

主な産地は、福建省や安徽省などです。

花茶には2種類あります。1種類目はバラや菊花などの花そのものをお茶にしたもの、2種類目は緑茶や紅茶などに花の香りを染み込ませたものです。

また、ライチやイチゴなどフルーツの香りをお茶に染み込ませたものは、ダイエットにもおススメです。(若い人に大人気)

1980年代になると、上のような花茶の他に「工芸茶」という「お湯を入れると花のように茶葉が開く(又は茶葉の中から花の形に纏められた茶葉が出てくる)」タイプの「視て楽しむ」お茶が開発されました。

 その製造過程は完全な手作業で、形が美しいだけでなく名前に縁起がよいことわざが多いため、結婚式などのお祝い事の時のオブジェなどにもよく使われます。

さて、色々と種類がある花茶ですが、日本でも有名なジャスミン茶が一番よく飲まれています。

中国のレストランで、お水代わりに出されるのもジャスミン茶なんです。 

 淹れ方は、ベースになっている茶葉で温度が違います。

また、バラ茶をプーアル茶に混ぜて飲んでもおいしいですよ。

体を温め、血のめぐりをよくするリラクゼーション効果の高い花茶でたまには優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

 次回は「中秋節―中秋節の過ごし方と月にまつわる面白い話」をお届けします。

感?大家的?注!那,下周?-!

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夏茶① 「緑茶」

2011年 08月 01日

 こんにちは。今回は、中国の国民的飲料「お茶」についてお届けします。

中国茶は収穫の季節によって「春茶」「夏茶」「秋茶」「冬茶」に分類されますが、今回は8月ということで夏茶についてお届けします。

 まず、お茶について簡単にご紹介します。

伝説によると、紀元前に「神農」という薬の神様がお茶の葉を発見して以来、何千年もの間お茶が飲まれてきました。原産地は四川省や雲南省とされています。

漢の時代には既に、皇帝や貴族などの間で飲まれていましたが、今のような嗜好品というよりは薬として飲まれることが多かったようです。

隋の時代になり、ようやく一般庶民の間でも飲まれるようになりましたが庶民の間でお茶を飲む習慣が定着したのは唐の時代だといわれています。
 中国では誰でもお気に入りの茶葉があり、茶葉専門店やスーパーなどで買います。

地方や季節によって、飲むお茶が違うんですよ。

たとえば、北京のレストランではジャスミン茶が水代わりによく出されます。

 さて、夏と言えば「緑茶」です。

緑茶には100種類以上の種類があり、中国で一番よく飲まれているお茶です。

主に、上海のお隣の「浙江省」で作られています。

この浙江省には中国二大緑茶の一つ、「西湖龍井」で有名な西湖があります。

代表的なものとしては、「碧螺春」「西湖龍井」「黄山毛峰」です。

私のお勧めは、楊貴妃が愛飲したお茶として有名な「黄山毛峰」です。

淹れる温度は、製法の違いから日本の緑茶よりも高めの80度くらいがよいと言われています。なぜ、緑茶かと言うと体の熱を取るためです。

 緑茶は、エビの龍井茶炒めなど色々な料理に使われます。

ウイグルなどでは、「八宝茶」という緑茶にクコの実などの漢方材料を入れたお茶を飲みます。

猛暑厳しい夏、みなさんも中国緑茶で体のバランスを整えてみてはいかがでしょうか?

 次回は、夏茶その②「菊花茶を始めとする花茶」についてお届けします。