中国の日常をご紹介
チャイナドレス
2012年 02月 02日
こんにちは、今回はチャイナドレスの歴史についてご紹介します。
日本では、「チャイナドレス」としてすっかりお馴染みですが中国では旗袍と呼ばれています。
日本でよく知られているチャイナドレスは、実は1930年代に上海でモダンブームの影響を受けて改良された海派旗袍という上海式チャイナドレスなんです。タイトなデザインになったのもこの頃です。
当時、スカートとチャイナドレス風のブラウスなど中国と西洋が混ざり合った新しいファッションが生まれ、日本にも影響を与えました。
チャイナドレスのルーツは清の時代にまでさかのぼります。
当時、ヌルハチによって清王朝が興され、漢族は満州族の支配下に置かれました。
特に満州族は旗人という貴族に分類され、漢族との住み分けがはっきりとしていました。(北京では主に鼓楼大街に居住)
漢族は満州族の着ている服を「旗人の服」という意味で「旗袍」と呼んでいて、このころは長い裾のものが主流でした。
皇帝は満州族の支配に対する漢族の不満を解消するために、満州族にしか許されていなかったチャイナドレスの着用を漢族にも許し、婚礼衣装として一躍ブームになりました。
ちなみに、チャイナドレスの模様や色にもそれぞれ意味があります。
例えば、黄色は皇帝にしか着用が許されず、ウェディングドレスも赤色で花嫁は真っ赤なベールを被ります。
1956年におきた百花斉放という政治運動をきっかけに、それまでインテリ層の女性の間で普段着とし
て着用されていたチャイナドレスは中国大陸では廃れ、台湾や香港で独自の発展を遂げます。
現在、チャイナドレスを一着も持っていない人は珍しくなく、高級レストランや茶芸館で働いている人や伝統楽器の音楽家など一部の人しか着ません。
最近は、観光客向けにチャイナドレスのコスプレができる写真館もたくさんあるので中国旅行に行かれたさいはぜひ、試してみてはいかがでしょう?